雅楽は従来、日本の宮中に属する人、神社仏閣に仕える人、雅楽専門家などによって演奏されていましたが、明治6年(1813年)に雅楽に関する制限が解かれ、現在のように誰もが雅楽を演奏することができるようになりました。
京都においては、市比賣神社宮司故飛騨邦冨(ひだくにとみ)が雅楽を教え始め、昭和43年(1968年)には現在の宮司である飛騨富久(ひだとみひさ)が文化的遺産として雅楽を研究し、継承を始めました。
「いちひめ雅楽会」は、雅楽を日本の伝統音楽として広めていくため、昭和55年(1980年)、飛騨富久宮司を主催者として設立され、正しい伝承のために宮内庁式部職学部 岩波茂(いわなみしげる)氏より直接指導を受け、今日では幅広い年齢層で200名以上の会員が日々楽器や舞を練習に励んでいます。毎年定期的に雅楽の演奏会を開催し、現在は文化の交流を目指して、京都から世界に発信できる新文化へ取り組み、「MATOMA」のチームとして海外公演に挑戦中です。
飛騨 富久
※ MATOMA JAPON FRANCE(マトマ ジャポン フランス) 平成4年(1992年)に設立。代表者、飛騨富久市比賣神社宮司。 生活習慣の中にある間(ま)や四季との関わりから、責任意識の自覚を呼び掛け、地球の自然保護等を訴えるとともに、伝統文化の公演などによって文化の国際交流を目指す団体。活動内容としては、伝統音楽雅楽と現代バレエを融合した新しい表現を創作し、京都における試演奏と海外公演を行う。